*は訳者注です。
7/6(日) 第1ステージ 数学上の不可能 (マイケル・ロジャース: Quick Step)
100回目のツールドフランス(僕にとっては初めて)が第2ステージにすすむに連れて、僕は明日に大きな望みを持つようになった:プロトンは少し緊張が和らいでいる。

それからまた、たぶん僕は夢を見ている。

地面は非常に硬く、モーのゴールでは大規模な落車があった。 選手達が今日のようなレースを続けるなら、今回のツールでは全員が倒れることになると思う。

僕?僕ははみ出した選手の中頃にいたのは正しかったようで、約30番目くらいのゴールだった。 僕には1つの重要な事実:自分が倒れなかったということ、これ以外には何が起こったか分からない。 落車しなかったのはただラッキーだった。 まだなぜだかよく分からないが、僕のまわりのここかしこで倒れたりクラッシュしたりする選手がいたにもかかわらず、どうにか最悪の事態を避けることができた。

集団はすごくナーバスになっていたが、それはおかしなことではなかった。 毎年第1ステージはこんなもんだと人は言う。 しかし初出場の僕には、何らかの影響を持つ集団というものの予測できない特質を止めることはできない。

終日のブレイクが、神経が高ぶった状態で最終的にゴールに向けて集まった後、ちょうどラスト1kmで起こるというのは考えられない。 スタート直後からそうだった。選手が疲れてくれば疲れてくるほど、危険は増してくる。

しかし思うに、世界最大のレースであるツールでは、誰もが勝ちたいし、誰もが通常ではベストポジションをとろうとしていない多くの選手へのリスクをはらんでいる。

もうすぐ山岳ステージに入る今年のツールでは、そのリスクはさらに高まる。 (リヨン〜モルズィンへの金曜のステージでアルプスについてしまうから)
スプリンターは皆自分達が勝つ可能性が低いこと、さらにタイムをロスすることを知っているから。

確かに、多くの選手がすぐに勝ちたいと思っている。

スピードは、今日の平均時速が44,890kmで、他のレースよりも若干速いかもしれないが、問題はスピードではなく、危険なスピードで走る集団内のピリピリしたムードだった。

基本的に、ツールに出ている198選手はそれぞれトップ10のポジションを狙っているというのが事実だ。 そんなの数学上ありえない。

僕にとって最初の本当のツールのステージへの一番の近道は、安全に走ることだ、というのはスタートから明らかだった。 クラッシュは別として、今日は比較的やさしいものだった。 集団の中に入って、できるだけ風を避けるようにした。

レースが戦術的にもかなり標準的なものだったことにも助けられた。 レースは、アタックが決まった後スプリンターを擁するチームがアタックをつぶすためにレースをコントロールするというものだった。

ああ、そうだよ!・・・群衆はすばらしかった。 もう、まるでツール・ダウンアンダーでオーストラリアに帰ったみたいだよ。

いや、ほんの冗談、このツールドフランスのスケールはそんなもんじゃないんだよ。