ツールこぼれ話

観戦メモでは書ききれなかったことや、後々調べてわかったことなんかをちらほらのせていきたいと思います。

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■第1ステージ:ゴール前の落車
ハミルトン右鎖骨骨折。バーテープは3重巻き ライフェマー:尾骨骨折 マークロッツ顔に切り傷、目の下を骨折しているかも バルダート:両足切れて血が出ていました アームストロング:左ももに打撲傷 エキモフ マクギー キャスペール:首にギブス、右ももに包帯 ザニーニ(SAE):左膝にバンテージ シモーニ:右側にけが 第2ステージはマルコミレジ(VIN)とオラフポラック(GST)がクラッシュ



■第9ステージ:アームストロングのコースアウト
ベロキ(ONC)が落車し、危険回避で草原にコースアウトしたアームストロング(USP)が、結果的にショートカットしてバイクを持ってコースで再乗して先頭集団に合流した、ということがありました。この時、高速で下っている集団の直前にアームストロングが飛び出してきた形で、ハミルトン(CSC)がアームストロングに手を出すシーンがありました。「危ないじゃないか」と言っていたのではないか、と思われて、フジテレビのダイジェスト放送でもそのようにナレーションが入っています。 ハミルトンの日記によると「(一度バイクを降りたので)アームストロングが速度にのれるように、思わず背中を押そうと手を出してしまった。でも、僕が出した右手は鎖骨を骨折している方の手だったんだよね。だからあわててひっこめたよ。どんな時でも彼を助けるわけじゃないよ。限られた状況だったからね。でも彼の心拍数200は越えてたと思うよ」ということだそうです。 しかも、ハミルトンはアームストロングもケガを負ったのではないかと心配して「大丈夫?」と聞くと「うん」という答えが返ってきたんだ、というコメントも残しています。 よく選手同士には、長いステージを一緒に旅する仲間意識があると聞きますが、まさにそれですよね。自分だってケガをしていて、さらに重大な局面であるにもかかわらず(先頭を逃げるヴィノクロフを追いかけてましたから)、よそのチームのエース、ライバルを心配するなんて。いい人だな〜。



■第15ステージ:アームストロングの落車
ラストの登りに入り、マヨ(EUS)、アームストロング(USP)が有力勢の集団からアタックをかけたまさに勝負どころで、マヨを巻き込んでの落車がありました。 マヨはすぐに再乗、アームストロングはケガは大したことないものの、チェーンが外れたりして集団に戻るまでに3分かかりました。この時、アームストロングを追い越した集団、先頭はウルリッヒ(BIA)を始め総合狙いのメンバーがそろっています。前日のレースで、パンクのためバイクを降りたウルリッヒを待っていたUSPSですが、勝負どころではありませんでした。必ずしも待つ必要はなく、ウルリッヒは何度も振り返り躊躇していましたが、ハミルトン(CSC)がすかさず「まぁまぁ」みたいな仕草で集団を落ち着かせました。 彼の日記によると、「リーダージャージが集団に戻るまではアタックはやめよう」という合図だったようですが、2001年の13ステージ、ペイルスールド峠の下りでウルリッヒが落車した時にも、アームストロングが待っていたそうですから、非常に紳士的ですよね。 ウルリッヒ、ハミルトンの株が上がりましたよね。



■第19ステージ:ウルリッヒの落車
総合1位のアームストロング(USP)を1分5秒差で追いかけるウルリッヒ(BIA)。 本人も「良くない条件が全てそろっていた」という雨のレースに、残り10kmのコーナーで火花を散らして滑り、道の反対端まで飛ばされたのでした。 レース後のインタビューでは、 「そんなにリスクを犯したわけじゃなくて、ただ単にすべったんだ。 今年のツールで勝てるとは思ってなかったんだけど、今は満足している。 まだ総合2位にいて、マイヨジョーヌにとても近かった。アルプスではタイムを失ったけど、タイムトライアルで取り戻すことができた。今日は残念だったけど、全体的には満足してるよ。」というコメントを残しています。 彼のオフィシャルHPのコメントを見ると(ドイツ語をWeb翻訳で英語にしたものを読んだので完璧ではありませんが)、「自分を試したい」という気持ちがあったようで、「スポーツマンらしいフェアな結果を望んでいる」と結んでいることから、ツール全体については、やることはやったという感じなんでしょうね。